感じたものすべて


by novain0714

言葉

Cultureという外国語の意味は何かと申しますと、これは元来はラテン語が語源であります。
ラテン語というのは、ヨーロッパ人にっとては、日本人にとっての漢文というものに当たると、まぁ、大雑把に言ってよろしいかと思いますが、この言葉は農業に、農耕文明に非常に興味深い関係を持っている言葉であります。
英語のカルチャアの動詞はカルティベイト(Cultivate)ですが、これは、土を耕し、植物と作物を大切に育てて、その植物が本来持っている可能性を実現させる、そのもっとも美しい花を開かせる、或いはもっとも香ぐわしい果実を実らせる、ということであり、カルチャアとは、その植物が、作物が、作物であれ、果樹であれ、次第に成長して発展して、ついに咲かせた花、遂に実らせた果実という意味なのです。
皆さんが、この世に存在して生きてることによって、皆さんが咲かせる花、実らせる木の実によって、どのくらい周りの人々や世界が、明るくなるのか、豊かに、美しく変化するのか、その力の程度が、皆さんのカルチャアの程度であるということになりましょう。
「教養」とは、人間が長い時間をかけて成長し成熟して遂に身につけた力、周りの人を、環境を明るく、豊かに、美しくするのに役立つ力、その人の言行の中から滲み出ている力のことを言うのであります。皆さんが、日本の文化とは何か、と問われた時、それは、日本という国が存在することによって、世界がどのくらい明るく、豊かに、美しく変化するか、その力が日本の文化であるという具合に、文化という言葉の語源からお考え下さるならば、cultureという言葉をめぐっての僕の話は、ここで一区切つけてよいかと思います。
(故・奥井潔先生 駿台予備校)
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by novain0714 | 2010-01-13 08:59 | 言葉